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2011年4月アーカイブ

 環境省が4月26日に発表した2009年度の温室効果ガスの総排出量は京都議定書の基準年である1990年度に比べて4.1%減となった。景気低迷で排出量の構成比が45%の産業部門が減少したのに加え、原子力発電設備の稼働率の向上が理由。この数字は気候変動枠組条約の条約事務局に提出した確定値で、前年に比べても5.6%減となった。日本は京都議定書で基準年に比べマイナス6%を公約しているが、東京電力の原発事故により、原発の代替で火力発電が大幅に増加するのは確実で、基準年比で二酸化炭素の排出量が増加する事態も想定される。

 排出量を部門別にみると、前年度に比べて減少したのは商業などの「業務・その他部門」の7.8%減、次いで工場などの「産業部門」の7.3%減、家庭部門の5.5%減。排出量の構成比で2割を占める運輸部門は同2.4%減にとどまった。日本の二酸化炭素排出量は2007年度は京都議定書の基準年を8.7%上回ったが、2008年度は景気の後退から大幅に減少、2009年度は基準年を下回った。

温室効果ガス
 大気を構成する気体であって、赤外線を吸収し再放出する気体。京都議定書では、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六ふっ化硫黄の6物質を排出削減対象としている。

 NTTドコモなど携帯3社のエコ(eco)検定対策の公式サイト「エコ実践塾」 の運営などで環境分野の教育に取り組んでいる「環境教育フォーラム21」(事務局ニューズ・メディア)は、7月24日の第10回eco検定合格に向けて「重要ポイント講座」を東京、横浜、さいたま市、静岡市で開催します。講座では環境省の環境カウンセラーらベテラン講師がeco検定によく出題される公式テキストの重要ポイントを中心に、環境白書や最新ニュースのポイントなどを自主編集の各種教材により、1日かけて指導、合格に導きます。概要は下記の通りです。  

重要ポイント集中講座の詳細は http://ecoken.newsmedia.jp/10.html

■6月 5日 (東京都文京区)
  [会場]文京シビックホール (文京区春日1-16-21)
■6月12日(埼玉県さいたま市)
  [会場]With You さいたま(さいたま市中央区新都心2-2 ホテルブリランテ武蔵野3・4F)
■6月19日 (神奈川県横浜市)
  [会場]神奈川労働プラザ (横浜市中区寿町1-4)
■6月25日 (静岡県静岡市)
  [会場]グランシップ (静岡市駿河区池田79-4)

<受講料>

 6800円,学生は5800円(消費税込み)
  講義は各回とも午前10時から午後4時を予定しておます。
 

<お申し込み>

検定セミナーサイトの申し込みフォーム
 URL:
http://ecoken.newsmedia.jp/mailform.html
もしくはメールお名前と連絡先をご記入のうえ下記アドレスにお送りください。
 Mail:
ecokentei@newsmedia.jp

 米ゼネラル・エレクトリックが中心となり、オレゴン州アーリントンで建設中の世界最大規模となる風力発電事業に住友商事と伊藤商事が参加することがわかった。この事業にはすでに米グーグルが参加を表明している。

  東電原発事故により、世界的に再生可能エネルギーへの関心が高まっている。今回の事業は発電能力が 84万5000キロワットで、23万5,000世帯分以上に相当する電力を供給できるという。
 
 今後の電力供給にはITの技術を利用したスマートグリッドなどの技術が欠かせない。事業の主導権は米GEが持っているが、グーグルが事業に参加することでどのような仕組みを提供するかに関心が集まっている。伊藤忠、住友は事業に参加することでこうしたノウハウを今後の事業に生かせる。

■エコキーワード
・風力発電
太陽光発電ともに代表的な再生可能エネルギー。日本でも新エネルギー法による育成対象事業に指定されいる。風力で風車を回し、その回転運動を発電機に伝えて電気を起こす仕組みだが、騒音などの問題があることから、自然公園法施行規則を改正し、設置基準を設けている。

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会はこのほど、厚労省が東電福島原発事故の直後に食品衛生法に基づき定めた食品や飲料水から摂取する放射性物質の暫定規制値を維持すべきだとの方針を了承しました 暫定規制値維持の方針に基づき、食品の出荷・摂取制限の地域区分の細分化や、解除する場合の基準づくりを進めます。

 食品衛生法には放射性物質について基準がないため、厚労省は、原子力安全委員会が98年に定めた指標値を暫定規制値として採用していました。この暫定基準については野菜などの出荷制限を受けている関連自治体から厳しすぎるとの不満があがっていました。

  暫定基準値は、原子力安全委員会が作成した原子力防災指針の「飲食物の摂取制限に関する指標」に基づいています。摂取制限すべき放射性物質は放射性ヨウ素、放射性セシウム、ウラン、プルトニウム。放射性物質の特性に応じて、食品ごとに摂取基準を設けています。原子力安全委員会は、指標の数値を国際放射線防護委員会の勧告などを基に算出したそうです。

 今回の東電原発事故で、放射性物質による汚染が大気、水、土壌、食品と広範囲にわたっていますが、放射性物質についての環境基準はありません。原子力基本法を中心とした原子力行政の法体系で規定されていますが、全体的に原子力振興色が強く、環境保護の観点は希薄でした。今回の事故を契機に放射性物質についても環境基準を策定し、自治体にも原発の監督権限を持たせるべきだといった議論が活発化しそうです。

 国連気候変動枠組み条約第17回締約国会合(COP17)の準備会合が3日からタイのバンコクで開かれているが、日本経済新聞によると、日本政府は震災被害により温暖化ガス削減が困難となったとして、京都議定書の例外扱いを要請する。福島原発分を火力発電で代替した場合、削減目標の達成が不可能となるためだが、原発見直し機運は世界に広がっており、日本の提案により、温暖化ガス削減に対する世界の取り組みが大きく後退する可能性が高い。

 日本は京都議定書で1990年比で温暖化ガスを2012年までに6%削減すると公約している。しかし、福島第一原発の発電分を火力で代替した場合、温暖化ガスの排出量は1.8%増となるという。このため日本政府としては、地震により目標達成は困難になったとし、目標が達成できなくても罰則を適用しないよう要請する。
 
 国連気候変動枠組み条約をめぐっては温暖化ガスの削減目標をめぐって各国の利害が対立し、2013年以降の枠組みであるいわゆる「ポスト京都議定書」の合意が困難を極めている。コペンハーゲンのCOP15、カンクン(メキシコ)のCOP16で合意できず、年末に南アフリカで開かれるのCOP17での合意を目指していた。

 温暖化ガス削減にもっとも意欲的に取り組んできた日本が震災を理由に実質的に条約から離脱する影響は大きい。条約はもともと、米が批准せず、二酸化炭素の最大の排出国である中国が削減義務を負わないという欠陥が指摘されてきた。

 福島原発事故の衝撃で世界的に原発見直し機運が高まっており、日本に続いて削減目標の変更を訴える国が相次ぐことも予想され、気候変動枠組み条約は極めて厳しい局面を迎えたといえる。

■エコキーワード
・京都議定書
 先進国に対し、2008年-2012年に、先進国全体の温室効果ガス6種の合計排出量を1990年に比べて5.2%削減することを義務づけた。日本の削減目標は6%。目標を達成できなかった場合には2013年以降の削減目標を上乗せするなどの罰則がある。目標を達成するため京都メカニズム(共同実施・CDM・排出権取引)と呼ばれる柔軟措置も導入した。

 環境省は東日本大震災による電力不足を補うため東京電力が火力発電施設を新増設する場合、特例で環境影響評価(アセスメント)を免除する方針を明らかにしました。環境アセスを実施すると手続きに通常3年かかるが、これを免除することで電力需要が急増する夏に向けて施設の整備を急がせます。

 夏の電力需要のピークは6000万キロワットと想定されていますが、原発事故で東電の供給能力は4500万キロワットにとどまっています。アセスを省略し施設の整備を急いでも1500万キロワットの受給ギャップを埋めるのは不可能で、抜本的な対策が求められています。


■エコキーワード
・環境アセスメント
 道路、ダム、発電所など13種の事業と港湾計画を対象とし、環境に著しい影響を及ぼす恐れのある行為について、事前に環境への影響を調査、予測、評価。その結果を公表して地域自治体、住民などの意見を聞き、環境に配慮した事業計画をまとめる制度。

 違反者に罰則規定盛り込んだ改正大気汚染防止法と改正水質汚濁防止法が4月1日から施行されます。大気汚染防止法、水質汚濁防止法の排出基準を超えているにもかかわらず、ばい煙や排水の測定結果を改ざんするなどの問題事例が相次いでいることなどに対応しました。測定結果を改ざんした場合の罰則の創設が改正の柱となっています。改正の概要は下記の通り。

(1)大気汚染防止法の一部改正
[1]ばい煙の測定結果の改ざん等に対する罰則の創設
 ばい煙量等の測定結果の記録について、記録をせず、虚偽の記録をし、又は記録を保存しなかった者に対して、罰則を設ける。
 [2]改善命令等の要件の見直し
 改善命令等の発動要件のうち「その継続的な排出により人の健康又は生活環境に係る被害を生ずると認めるとき」を削除し、都道府県知事は、ばい煙排出者が、「排出基準等に適合しないばい煙を継続して排出するおそれがあると認めるとき」は、ばい煙発生施設の構造の改善等を命ずることができるものとする。
 [3]事業者の責務規定の創設
 事業者は、現行の大気汚染防止法で定めるばい煙の排出の規制等に関する措置のほか、その事業活動に伴うばい煙の大気中への排出の状況を把握するとともに、当該排出を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければならないものとする。

(2)水質汚濁防止法の一部改正
[1]排出水等の測定結果の改ざん等に対する罰則の創設
 排出水の汚染状態等の測定結果の記録について、記録をせず、虚偽の記録をし、又は記録を保存しなかった者に対して、罰則を設ける。
 [2]事故時の措置の対象の追加
 指定物質を製造する施設を設置する工場等の設置者に対し、事故によりこれらの物質を含む水が排出された場合等における応急の措置及び都道府県知事への届出を義務付けるものとする。
 また、事故時に特定事業場の設置者が応急の措置等を講ずべき水の排出として、その汚染状態が水質汚濁防止法に規定する生活環境項目(pH等)について排水基準に適合しないおそれがある水の排出を追加するものとする。 ※指定物質公共用水域に多量に排出されることにより人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質として政令で定めるもの
 [3]事業者の責務規定の創設
 事業者は、現行の水質汚濁防止法で定める排出水の排出の規制等に関する措置のほか、その事業活動に伴う汚水等の公共用水域への排出又は地下への浸透の状況を把握するとともに、当該汚水等による公共用水域又は地下水の水質の汚濁の防止のために必要な措置を講ずるようにしなければならないものとする。