再生可能エネルギーで2050年の電力需要の77%はまかなえる・国連IPCC

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)はこのほど、太陽光や風力などの再生可能エネルギーにより、2050年には世界のエネルギー需要の77%をまかなうことができるとするする報告書を発表した。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開催されたIPCC会合で、各国代表が合意、2014年に発表予定の第5次報告書に盛り込む。

 IPCCによると、世界のエネルギー需要に占める再生可能エネルギーの比率は現在12.9%だが、複数のシナリオのなかで最も普及が進むケースでは、2050年までに77%まで引き上げることができるとしている。再生可能エネルギーへの転換により、二酸化炭素の排出量を2050年までに最大5600億トン削減可能で、温暖化の防止にもつながると説明している。

 地球温暖化対策として増加するエネルギー需要を原子力発電でまかなう動きが世界的に広がっていたが、東電の福島原発事故で、各国政府は原発事業の見直しを迫られている。IPCCの報告書はクリーンな再生可能エネルギーの普及促進を後押しする内容となっている。

■エコキーワード
・再生可能エネルギー
 自然環境の中で繰り返し起こる現象から取り出すエネルギーのこと。自然エネルギーともいう。具体的には、太陽光や太陽熱、水力、風力、バイオマス、地熱、波力、温度差などを利用した自然エネルギーと、廃棄物の焼却熱利用・発電などのリサイクルエネルギーを指す。温暖化対策として化石燃料に代わるエネルギー源として注目を集めている。ドイツでは2000年に再生可能エネルギー法が施行され、一次エネルギー消費および電気の消費において再生可能なエネルギーの割合を2050年までに50%に引き上げることが目標として掲げられている。

・気候変動に関する政府間パネル
 Intergovernmental Panel on Climate Change (略称IPCC)。 1988年に、国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)により設立。各国の研究者が政府の資格で参加し、地球温暖化に関する科学的・技術的・社会経済的な評価を行う。得られた知見を5-6年ごとに地球温暖化について網羅的に評価した評価報告書を発表しており、2007年に発表した第4次評価報告書は大きな影響を与えた。

 

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