厚労省、放射線許容量について食品の暫定基準維持を決定

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会はこのほど、厚労省が東電福島原発事故の直後に食品衛生法に基づき定めた食品や飲料水から摂取する放射性物質の暫定規制値を維持すべきだとの方針を了承しました 暫定規制値維持の方針に基づき、食品の出荷・摂取制限の地域区分の細分化や、解除する場合の基準づくりを進めます。

 食品衛生法には放射性物質について基準がないため、厚労省は、原子力安全委員会が98年に定めた指標値を暫定規制値として採用していました。この暫定基準については野菜などの出荷制限を受けている関連自治体から厳しすぎるとの不満があがっていました。

  暫定基準値は、原子力安全委員会が作成した原子力防災指針の「飲食物の摂取制限に関する指標」に基づいています。摂取制限すべき放射性物質は放射性ヨウ素、放射性セシウム、ウラン、プルトニウム。放射性物質の特性に応じて、食品ごとに摂取基準を設けています。原子力安全委員会は、指標の数値を国際放射線防護委員会の勧告などを基に算出したそうです。

 今回の東電原発事故で、放射性物質による汚染が大気、水、土壌、食品と広範囲にわたっていますが、放射性物質についての環境基準はありません。原子力基本法を中心とした原子力行政の法体系で規定されていますが、全体的に原子力振興色が強く、環境保護の観点は希薄でした。今回の事故を契機に放射性物質についても環境基準を策定し、自治体にも原発の監督権限を持たせるべきだといった議論が活発化しそうです。

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA