小笠原と平泉が世界遺産に・ユネスコの諮問機関が登録を勧告

 環境庁と文化庁は7日、世界遺産への登録に向けて準備を進めてきた「小笠原諸島」と「平泉の文化遺産」について、世界遺産の選定・登録の事務局となっている国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関がユネスコに対し、登録を勧告したと発表した。6月にフランス・パリで開催されるユネスコの第35回世界遺産委員会で、登録が決まるのは確実とみられる。
 小笠原は多様な固有生物が生息することから「東洋のガラパゴス」とも呼ばれ、2010年7月に世界遺産の評価機関である国際自然保護連合(IUCN)が現地調査、IUCNの指摘を受けて、指定地域を拡大するなどの調整を続けてきた。現地調査を踏まえてIUCNは「世界遺産への記載が適当」と、諮問機関の意見としては最上位の勧告を行った。6月の世界遺産委員会で認められれば、国内では2005年の「知床」以来、4件目の自然遺産となる。
 文化遺産候補の「平泉の文化遺産」(岩手県)については国際記念物遺跡会議(ICOMOS、イコモス)が評価した結果、ユネスコに「記載」が適当と勧告した。認められれば、12番目の文化遺産となる。同時に申請していた「国立西洋美術館本館」(東京都)など「ル・コルビュジエの建築作品」については勧告はなかった。。

■エコキーワード
・世界遺産
 1972年のユネスコ総会で採択された世界遺産条約に基づいて登録される人類にとって普遍的な価値を有する世界の文化遺産、自然遺産。特定の国や民族のものとしてだけでなく、人類のかけがえのない財産として、各国が協力して守るのが目的。
 締約国は、登録候補地を「世界遺産委員会」に推薦し、世界遺産として認定されると「世界遺産リスト」に登録される。小笠原については2010年1月に推薦している。
 世界遺産は「文化遺産」、「自然遺産」、「複合遺産」に分類される。2009年6月現在、世界遺産リストに登録された文化遺産は689、自然遺産は176、 複合遺産は25の総計890。日本では、自然遺産として「屋久島」、「白神山地」、「知床」の3カ所が登録されている。
 文化遺産は「法隆寺地域の仏教建造物」、「姫路城」、「古都京都の文化財」、「白川郷・五箇山の合掌造り集 落」、「原爆ドーム」、「巌島神社」、「古都奈良の文化財」、「日光の社寺」、「琉球王国のグスク及び関連遺跡群」、「紀伊山地の霊場と参詣道」、「石見 銀山の銀鉱遺跡とその文化的景観」の11カ所。複合遺産はない。

 

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