村田製作所、EUのREACH規則に対応した含有化学物質情報入手システムEP-NETを導入

murata216.jpg 村田製作所グループは、EU域内での化学物質の取り扱いについて厳しく規制したREACH規則に適切かつ効率的に対応するため、含有化学物質情報入手システム「EP-NET」を導入した。このシステムにより、仕入先と過去情報の共有や、業界フォーマットからムラタ標準フォーマットへの自動変換などが可能となり、仕入先およびムラタの双方が大幅に業務効率を向上できるという。今後、システムをレベルアップして最終的には得意先やEU当局に情報提供を効率化する「化学物質管理システム」を完成する考え。

 EUは2007年にREACH規則を発行、段階的に施行しており、情報提供の対象となる物質 (SVHC) の適切な把握・管理が求められている。その数は増加を続け、最大1500になる可能性があるという。このような状況から、川上企業との情報連携を強化し、SVHCの情報伝達をスムーズに行なう必要性が高まり、EP-NETの導入を決めた。

 システムの導入にあたっては仕入先の十分な理解が必要になるため、仕入先約600社に対して全国各地のムラタグループ事業所で説明会を実施した。

◎EP-NET概要は下記の通り。

(1)WEBを利用してムラタから仕入先へ含有化学物質情報の提出を依頼する。 

(2)要求を受けた仕入先は回答書を作成し、WEBを利用してムラタに提出する。 

(3)ムラタは回答書の内容を審査後、当情報をシステム内のデータベースに掲載し、関係部門が随時照会し活用する(顧客への含有化学物質情報の提出、業界標準フォーマットへの落とし込みなど)」

(4)当情報の提出依頼から作成・提出までの進捗を、WEBを利用して仕入先とムラタ双方が随時照会する。

◎EP-NET特長

●情報のやり取り~審査~データベース登録をペーパレス化したことにより、双方の関連業務がスピードアップ。 

●過去の含有化学物質情報を共有化することにより業務効率がアップ。 

●業界標準フォーマット (AIS(※2)、MSDSplus) で作成した情報をムラタ調査書フォーマットに自動変換可能に。従来は仕入先様からムラタ調査書フォーマットにてデータを提出してもらっていたが、システム導入により、業界標準フォーマット (AIS、MSDSplus) にて提出いただくことが可能になり、仕入先様の業務負荷軽減に貢献。 

●得意先への含有化学物質情報の提出に備え、REACHで指定された化学物質以外にムラタが独自で指定した環境負荷化学物質もカバー。 

■用語説明

REACH:Registration, Evaluation, Authorization and Restriction of Chemicalsの略。EUにおいて、2007年6月1日からスタートした化学物質の取り扱いに関する規則。化学物質だけでなく、成形品に含有することで環境や人の健康被害が懸念される物質 (高懸念物質: SVHCと呼ばれる) についても、川下企業や消費者への伝達や欧州化学物質庁への届出を義務付けている。

(※2)AIS:Article Information Sheetの略。日本の業界団体JAMP(※3)が策定した成形品の含有化学物質情報を開示するシート。

(※3)JAMP:Joint Article Management Promotion-consortiumの略。日本語名称は、アーティクルマネージメント推進協議会で、素材、部品、完成品メーカーで構成される、製品に含有する化学物質管理方法の共通化を目的に設立された協議会。

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA